フリーランスとなって分からないのが税金と社会保険料です。自分で確定申告しますので節税対策をした方がよいです。
コロナ禍となってリモートワークなどにより働き方が変わった現代、時間を自由に使えるようになりました。
自宅でも仕事が出来て個人のスキルアップになる、好きな仕事ができる、特に近年フリーランスは増加しました。
税金と社会保険
フリーランスは、個人として仕事を請け負いますので独立してます。そのため、税金や社会保険などは自分で計算して払わなければなりません。
税金や社会保険の計算方法は、収入（売上）から経費を引いて所得（利益）を出します。この所得が、税金や社会保険を支払うための計算の基礎となります。
【税金の種類】
国に支払う所得税
所得税は、1年間の所得金額に課税される税金です。フリーランスは、1月1日から12月31日までの1年間に得た所得に所得税を計算し、翌年の確定申告の期間に税務署に申告します。
所得が48万円以下の場合は、所得税は発生しません。
所得税は累進税のため、所得が増えるほど税金も高くなります。
復興特別所得税
復興特別所得税は、東日本大震災の復興のために創設された税金で、所得税額の2.1%です。
都道府県の住民税
住民税は、都道府県民税と市町村民税ですが、税務署に確定申告すると、その情報が市区町村に送られます。
市区町村は、税務署から送られたデータをもとに地方税の計算をして、6月頃に本人に納税通知書で通知します。
所得が43万円（地方税は43万円以上で税金の計算）以下の場合でも、「市町村民税3,500円、都道府県民税1,500円、計5,000円」の均等割りが発生します。
事業が赤字の場合、所得税は発生しませんが地方税は、均等割りが発生します。
住民税は定率のため、所得が増えても10％です。
消費税
売上が1,000万円を超えた場合は消費税が発生します。
インボイスを取得した者は令和5年10月1日からの取引について消費税を納付しなければなりません。
個人事業税
都道府県に支払う個人事業税は、所得が290万円以上で業種により税率が異なります。
税務署に確定申告すると、都道府県税事務所から納税通知書が送られます。
【社会保険の種類】
国民健康保険
市区町村に納める国民健康保険は、地域、所得によって異なります。
税務署に確定申告すると、市区町村から7月頃に納付通知書が来ます。
国民年金保険
国に納める国民年金保険は、所得金額に関係なく令和5年は、一律16,520円です。
市区町村等の年金事務所から4月に保険料納付書が送られてきます。
介護保険
40歳になると発生します。市区町村に納めるため、地域、所得によって異なります。
税務署に確定申告すると、市区町村から7月頃に健康保険料に上乗せされて納付通知書が来ます。
【計算式】
簡単ですが、概算で税金と社会保険を計算してみます。
年間収入（売上）500万円、経費200万円、所得（利益）300万円の場合
所得税
300万円－48万円（基礎控除）＝252万円
252万円×税率10％－97千円＝154千円
（たまたま税率が地方税の10％と同率）
復興特別所得税
154千円×2.1％＝3千円
住民税
300万円－43万円（地方税の基礎控除）＝257万円
257万円×税率10％+5千円＝262千円
事業税
300万円－290万円＝10万円
10万円×税率（3～5％）＝5千円
国民健康保険
市区町村により異なりますが約29万円
国民年金
16,520円×12カ月＝約198千円
介護保険
市区町村により異なりますが約6万円
税金と社会保険の上記合計金額
154千円+3千円+262千円＋5千円+290千円+198千円+60千円＝972千円 となります。
インボイス取得の場合
さらに、売上500万円で課税事業者となってインボイスの特例計算を行っても消費税10万円が発生します。税金と社会保険合計1,072千円となります。
500万円の収入で経費200万円を支払うと手取り300万円です。税金や社会保険で約110万円支払うと、実質手取り額は190万円となります。
節税対策
フリーランスとして起業した者や個人事業主などが行う節税対策としては、様々な方法があります。経費や控除を利用することで課税所得を圧縮することがありますが、無駄な経費を使う必要はありません。一般的な節税方法についていくつか掲げました。
【法人設立】
利益が増えれば増えるほど法人化することで節税に繋がるため、会社を設立する者が多いです。個人所得税の税率は、5％～45％の累進税ですが、法人税は定額です。所得800万円以下は15％、800万円超は23.2％です。
所得が多くなればなるほど法人が有利となります。法人が代表者に給与を支払うことで、給与所得控除が節税対策となります。
【小規模企業共済制度】
個人事業者や小規模法人の役員は、小規模企業共済制度に加入する者が多いです。毎月の掛金（1千円～70千円）が所得控除になります。
【iDeco】
iDeco（イデコ）（個人型確定拠出年金）は、個人事業者やフリーランスでも加入できる年金制度です。掛金が所得控除となります。
【ふるさと納税】
ふるさと納税も節税対策になります。税金の控除を受けてさらに、欲しい商品が受け取れるので便利です。ふるさと納税を5万円～10万円される者は多いです
まとめ
フリーランスや会社を中途退社して起業家になった場合、最初の1～2年は個人事業主として事業を行う者が多いです。
事業も安定し規模が大きくなり所得が増加した場合は、法人を設立した方が有利となります。
売上から経費を引いた利益が600万円～800万円以上となった場合は法人設立を考えた方が良いです。
税金は知らない者にとっては不利だと言われるます。フリーランスにとって節税対策は、事業経営に影響します。
税金、社会保険、などの専門の者に相談して、少しでも無駄な支出をなくし自分のスキルを生かした事業経営を行うことです。
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